おはようございます

2011年3月19日(土)09:55 投稿者 マギー

あれから一週間。
いろいろと言葉を探してはみたけど、被災地で寒さと空腹、不安や悲しみの中でがんばってる方々に対して、軽々しく「気持ちわかります」なんて言えないし、「応援します」なんて言葉も、暖かい部屋で言うのは無責任に感じる。

でも自分と同じ立場の人たちになら少しは言えることがあるかもしれない。

以前、DIMEの連載に「世の中を粋(イキ)か野暮(ヤボ)か、粋とか野暮とか言ってられない状態か、の三つに分ける」ということを書いた。
今、オレも含め、幸運なことに「粋とか野暮とか言っていられる」状態の人たちもたくさんいる。
今から書くのは、この一週間、ちゃんと眠れて、ちゃんと食べれて、ちゃんと笑えてきた人たちに言えることー。

一昨日、震災前に予約していた舞台「国民の映画」を観てきた。
本番中、地震が二度あった。
照明がギシギシと音をたてて揺れ、客席の全員が揺れをはっきり感じた。
舞台上の役者さんも当然、揺れを感じただろう。
それでも役者さんは芝居を止めなかった。集中したまま物語を続けた。
お客さんもまた、慌てず騒がず、物語の中から出ようとしなかった。
まさに粋とか野暮とか言っていられる人たちの「粋」な時間だった。
この客席にいる人たちは少なくとも無意味な買い占めや過剰な連鎖反応なんて野暮なことはしないだろうと思った。

粋とか野暮とか言ってられる人たち、
今こそ粋であろう。

スーパーで品薄の商品があったら「オイラは今度でいいよ」と譲ったり、
お釣りをもらったら「こいつはイラネェよ」と募金箱の中に入れたり、
「たまにゃー早寝するか」と明かりや暖房を消してみたり。
そんなことでいい。

いきなり大きなことはしなくてもいい。
いつもより、ちょいと粋でいる。
そんなことでいい。

生きていられる
粋でいられる
その幸運を噛みしめる。

それが暖かい部屋にいられる我々にできる、
せめてものことじゃないだろうか。

今日も頑張って粋ましょう。

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